香り松茸、味しめじ キノコの香りエトセトラ

きのこのイメージ 植物の香り

秋といえばキノコのシーズン。この季節は心なしか価格も手ごろで見た目もぷりぷりしておいしそうです。炊き込みご飯に、ホイル焼き、ソテー、マリネなど、いろんな料理に使える食物繊維たっぷりな味わい深い食材。

今日は、そんなキノコの香りをテーマにお届けします。

秋の王者「松茸」の香り

秋のキノコといえば松茸。その独特な香りは「マツタケオール」「桂皮酸メチル」という成分が大きく関係しています。

「マツタケオール」は、実はシイタケやマッシュルーム、さらにはラベンダーにも含まれていますが、松茸特有の芳香は「桂皮酸メチル」によるものです。この成分はイチゴにも含まれているのですよ。意外な香りのつながりがあるのですね。

しかし、松茸の香りは海外では必ずしも好まれていないようです。一部の外国人には「靴下のにおい」と感じられることもあるとか。

3本の松茸

日本で「香り松茸、味しめじ」として親しまれているしめじは、スーパーでよく売られているブナシメジのことではなく、種類の違う本シメジのことで、天然物は市場にあまり出回らない希少な品だそうです。

高級な香りの象徴「トリュフ」

お皿に載った黒トリュフ

香り高いキノコといえば、トリュフも忘れてはなりません。世界三大珍味の一つであるトリュフは、その強烈な香りで知られています。

芳醇な香りは「α―アンドロステロール」という成分に由来します。これはオス豚の性フェロモンに似た成分です。そのため、かつてはメス豚を使ってトリュフを探していましたが、豚がトリュフを食べてしまうため、現在では訓練を受けた犬を使用することが多いようです。

イタリア料理の風味「ポルチーニ」の香り

もう一つ、香り豊かなキノコとして知られるのがポルチーニです。イタリア料理でよく使われるこのキノコは、乾燥品がスーパーでも見かけられます。

実は、日本でも北海道や青森で「ヤマドリダケ」という名前で自生しています。名前が変わると印象も変わりますが、その香りと味わいは多くの料理人に愛されています。

お皿に載ったポルチーニ

キノコの香りの多様性

キノコの香りは種類によって様々です。他にも、キンモクセイのような香りや杏子の香りがするもの、カブトムシのような匂いがするものもあるようです。それぞれの香り成分が独特の風味を生み出し、料理に深みを与えるのではないでしょうか。秋の味覚として、ぜひキノコを楽しみたいですね。

タイトルとURLをコピーしました